喧嘩に明け暮れていた高校時代
1972年、俺は高校生だ。
反抗期というやつなのか、親の言う事もイライラし、高校へ行っても授業を聞く気がおきない。
気付けば喧嘩ばかりしている。
喧嘩していも、気は晴れない。
いったいどうすればいいんだろう。
だが、バイクを買うためにバイク店でバイトをしている。
おっちゃんは口が悪い、が優しい。
バイクを見ているときだけはイライラがしばらくはとれる。
高校だけは卒業しとけと、おっちゃんが言うが行っても喧嘩、歩いていても喧嘩だしな。
まぁもう少しで目標の金額が貯まる。
待っていろ俺の900SUPER4。
さて喧嘩も片付いたしバイトへ向かうか。
崖からバイクごと落ちる
今月の給料をもらって、目標達成だ。
早速念願の、900SUPER4を購入。
一目惚れしておっちゃんに頼み込んで、とっといてもらった。
おっちゃんサンキュー。
喧嘩ふっかけられてもバイクで逃げりゃOKだ。
山へ向かって、急なカーブを楽しむ、バイクの安定感が最高だ。
そんなことを毎日繰り返していたら、いきなり反対者の車が線を越えてきた。
俺はハンドルを傾ける、ガードレールのある崖のほうに。
ガードレールにあたり、後輪が浮いた、俺はバイクごと崖から落ちていった。
目が覚めたら
どれだけ気を失っていたかわからない。
気が付くと日付が変わった朝なのか、体に問題はない。
日ごろの喧嘩のお陰だろうか。
辺りを見渡すと、バイクがみつかる。
恐るおそるバイクに近づくき、いろいろと見てみる。
奇跡がおきたのだろうか、無傷である。
エンジンもかかって問題ない。
俺もバイクも頑丈とは相性がいいのだろうか。
時代が違う2022年
俺は崖を降りて帰路をつく。
なんだろう、いつも走っている道に違和感がある、あの通りにパン屋なんかあったか。
それも道が綺麗になっている様なきがする。
……俺の家がない
これはどういうことだ。
ダチの家、インターホーンを鳴らすと老人と思える声が、あつしはとっくに結婚していないだと。
俺は頭がおかしくなったんだろうか。
前こんな建物があっただろうか、セブンイレブン、コンビニか。
まぁいい気を落ち着けるために駐車場にバイクを止め一服する。
中年の親父が近づいてきて、バイクを譲ってくれだとバカなのか。
新品同然の900SUPER4は希少だという。
頭おかしいのか、俺は新品で買ったぞと言ったら驚かれる。
900SUPER4は希少
相手もそんなバカなといって、新品同然だと500万は超えるぞと。
話しが噛みわない、ひとまず殴っておくかと思ったが、服装も見慣れない格好だ。
俺は考えたくないことを聞く、今何年だと、相手はきょとんとして2022年と返ってきた。
俺がいた時代は1972年だ、俺30年後の未来にきている。
900SUPER4は希少らしく、さまざまな人から譲ってほしいと言われ逃げまくる。
多少熱いやつがいたが返り討ちにしてやった。
金もないこの未来で、俺は過去に戻れるのだろうか。
日本車の絶頂期だった’80年代の名車たちに、“高騰”の波が押し寄せている。
中古業界も高価買取を競っている。
【参考】バイク買取専門店 バイクワン