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消えたツーリングマップルの謎

ランプ

ライダーハウスで起きた事件とは?

北海道ツーリングの醍醐味といえば、見知らぬライダー同士が相部屋で夜を過ごすライダーハウスでの交流でしょう。その日も、一軒の古びた宿に数人のバイク乗りが集まり、夜遅くまでルートや愛車の話で盛り上がっていました。

しかし翌朝、出発の準備をしていると、ある青年のツーリングマップルが忽然と姿を消してしまったのです。昨晩は確かに共有スペースのテーブルの上に広げて、今日の予定をみんなで相談していたはずでした。

部屋の中を探しても、荷物の中に紛れ込んだ様子もありません。誰かが間違えて持っていってしまったのか、それともどこかの隙間に落ちてしまったのか。スマートフォン全盛の時代とはいえ、紙の地図はライダーにとって大切な道標です。私たちは出発を少し遅らせ、消えた地図の行方を全員で推理し始めることになりました。

消えた地図の行方をどう探す?

まずは昨晩の行動を順番に振り返ってみることにしました。最後に地図を見たのは、夜中の十二時頃にお茶を飲みに来たベテランライダーだったようです。

その時、テーブルには地図と誰かのヘルメット、そして読みかけの文庫本が置かれていたといいます。ここで一つのヒントが浮かび上がりました。今朝一番に早く出発していった、オフロードバイクに乗る学生の存在です。

彼は暗いうちに荷物をまとめて出て行ったため、共有スペースの明かりをつけずに手探りで忘れ物がないか確認していたという証言がありました。もしかすると、自分のガイドブックと勘違いして、暗がりの中で一緒にバッグへ押し込んでしまったのではないでしょうか。

だとしたら、彼は今頃、見知らぬ地図を広げて首を傾げているかもしれません。少し気の毒ですが、微笑ましい想像です。

日常の謎が教えてくれることとは?

結局、地図は見つからないまま青年はスマートフォンを頼りに出発していきましたが、この小さな事件は私たちに不思議な連帯感をもたらしてくれました。見知らぬ者同士が、一つの謎を通じて真剣に話し合い、相手の行動を想像する時間は、ただ道を走るだけでは得られない旅のスパイスだったと言えるでしょう。

数日後、SNSを通じてあの学生から連絡があり、やはり彼の荷物の底から青年用の地図が出てきたそうです。わざわざ郵送で返却するという丁寧な対応に、ライダー同士の温かい繋がりを感じずにはいられませんでした。旅先でのトラブルやちょっとした謎は、時に人と人とを深く結びつけるきっかけになります。

完璧な計画通りに進むツーリングも良いものですが、こんな風に予想外の出来事を楽しむ心の余裕も、持ち合わせていたいものですね。